ケガ・外傷の湿潤療法・ホクロなど皮膚腫瘍の手術
ケガをした場合には、早めに当院にお越しください。
擦り傷や切り傷、ケガ、お子さん同士の喧嘩の引っかき傷、やけど(1~3度の熱傷)、湯たんぽなどによる低温やけどなどについて、湿潤療法による治療を行います。
ケガや、やけど類は、まず患部を洗浄し、乾燥しないよう湿潤環境におくことが大切です。
湿潤環境をつくるには、軟膏を厚く塗って乾かさないようにする方法と、ハイドロコロイド剤のシートを使う方法があります。
やけどの熱感で痛みを感じるほど炎症が強い場合は、初期段階に抗炎症作用のある軟膏を使用するのが効果的です。
切り傷など、腫れのない創傷にはすぐにハイドロコロイド剤を使用することもあります。
美しく治すには、湿潤治療がベスト
ケガや、やけどは、当院で最適の処置をし、あとは次回の来院日までの間、ご自宅で適正な処置を毎日していただきます。
詳細な処置の方法をお伝えし、必要な外用剤やガーゼ包帯などもお渡ししております。
その時患部を自宅で消毒される方が多いのですが、消毒液の殺菌成分は新しい皮膚になる細胞も分解し、傷の治りをかえって遅らせます。
消毒はせずに、染み出した浸出液をシャワーで洗浄していただきます。
洗浄の大切さをご理解いただくのはなかなか大変なのですが、水道水の水流は十分な除菌作用を持っていますから、シャワーのお湯をかけるだけで傷が洗浄されますし、治りも早くきれいになります。
皮膚腫瘍の中にはがんのケースも
当院では良性の皮膚腫瘍の手術を行っています。
良性腫瘍には、ホクロ(色素性母斑)、老人性疣贅(脂漏性角化症)、皮膚線維腫、石灰化上皮腫、粉瘤(アテローム)などがあります。
術後は跡がきれいに治るように湿潤治療をいたします。
脂漏性角化症は液体窒素で凍結し、かさぶたにして除去する治療を行う場合もあります。
術後は1週間ほどで抜糸いたしますが、その間は2日おきに通院が必要です。
皮膚腫瘍の中には、悪性(がん)が疑われるものもあります。
悪性腫瘍にはメラノーマ、基底細胞癌、扁平上皮癌、ボーエン病、日光角化症などがあります。
がんが疑われる場合には、麻酔をして腫瘍の一部を切り取って検査機関に送り、ベテランの先生にお願いして病理検査を行います。